Webサイトの制作工程
大まかに言えば、目的を決めたあとの実制作作業は、コンテンツ制作作業、デザイン作業、コーディング作業、プログラミング作業などに分けて見ることが出来ます。経営者の方などの中には、外注したからあとは楽だ、と考える方もいますが、とんでもない。社内の窓口となるWeb担当者にとってはデザイン、コーディング、プログラミングの部分がなくなるだけで、コンテンツ制作や社内調整については膨大な時間を費やすことになります。また、成果を求めるのであれば日々のPDCAサイクルが欠かせません。
筆者の場合は、現在はほとんどの制作を内製しており、部分的に外部のWeb制作会社に依頼するケースはありますが、日々Webの制作を生業としている人たちが具体的にどのような制作工程で仕事をしているのかについては直接見たことはありません。
金額のはる仕事で複数社の制作会社からお願いするところを選ぶ場合、コンペ形式で社内でのプレゼンをしていただくというケースもあると聞きます。制作会社にとっても労力のかかる仕事のため、コンペに参加を依頼するのに費用もかかります。
外部のWeb制作会社に依頼する場合の流れ
- サイトのコンセプトや目指すところなど要望についての摺り合わせ、予算目安などについて打ち合わせを行う。
- 見積もりをもらう(デザインカンプを見てから決めるいわゆるコンペ形式で発注業者を決めない場合は、この段階で社内の承認を得て、Web制作会社を決定)
- サイトマップを制作、全体の構成を打ち合わせる。
- デザインカンプをもらい、社内で会議などを開き、意見をまとめる。デザインの修正を依頼。
- デザインカンプの修正版、社内で承認。
- デザインの決定作業と平行して、コンテンツの制作を社内ではじめる。制作会社にも協力してもらう場合は、写真撮影や関係者への取材のアレンジを行う。
- 原稿をWeb制作会社へ送る。
- 各ページのデザインはトップページのデザインカンプに基づいたものになることが多いが、個別にデザインをしてもらう場合は、同じようにデザインカンプを送ってもらい、社内で承認を得る。
- コーディング済みのファイルを送ってもらい、社内でチェック。大きな変更などをお願いする場合は、追加費用を支払って依頼する。基本的には誤字脱字のチェックのみ。
- 動作確認。
- アップロードや管理運営なども依頼する場合は、引き続き作業を。
- 納品完了、検収を上げる。
社内で制作する場合
- 目的、予算、期限、担当を決める
- サイトマップ制作
- デザインカンプ制作、社内で承認を得る
- ナビゲーションなどの基本的なつくりについての方針を説明、承認を得たら個別ページのデザインについてはトップページに準じたものにし、いちいち承認等はもらわない。
- コンテンツ制作作業、できたものから校閲、承認をもらう
- コーディング作業
- 動作確認
- 社内でのお披露目
- ダメだしが出る。場合によってはトップページのデザインカンプからやり直し。またコンテンツについても校閲、承認を得たものでも再度ダメだし。作り直す。
- 承認後、アップロード。
- 商用サイトの場合、アップロードしてからが本番。