サイト制作の流れ
筆者の会社ではサイトの制作は以下のような流れで進めていますが、最初の「目的」「狙い」などの目指すところをはっきりさせずに見切り発車すると、あとからご都合主義的に様々な目的がくっつき、効果もよくわからないサイトに仕上がってしまいます。
筆者は複数の会社でWeb担当となったことがないため、当社での経験に限定されてしまいますが、現在筆者の勤務先では1〜2年に1度の全面リニューアルと、年に複数の目的別のサイトを立ち上げており、その際の基本的な制作の流れは次の通りです。サイトによっては順番が入れ替わったり、飛んだりすることもあります。
- 目的を決める
- 目標と期限、予算、制作に関わる担当等を決める
- サイトコンセプトを決める
- コンテンツ概要を決める、サイトマップを決める
- デザインカンプを制作し、デザインを決める
- コンテンツの制作をはじめる、制作の割り振りを決め、他部署を巻き込む(記事執筆、写真撮影、動画撮影、電子カタログ)
- コンテンツの校閲
- コーディング作業
- コンテンツ校正
- 動作確認
- データをアップロード、ドメインにネームサーバーをポイント
この中で意外と盲点になるのは1と2です。ここがあやふやなまま見切り発車すると小さなサイトでもうまくいかないことが多いです。「とりあえず仕事もないし作るか」とか、何でもいいから実績となるようなサイトを適当に、という具合にやると本当に適当なサイトしか出来ません。また4のサイトマップは結構要になる部分です。サイトマップを決めるということはWebサイト全体の設計図、構造が決まるということです。このあたりは往々にしてあとから変更になったりもするのですが、はじめに骨組みを大きく変えることはとんでもなく非効率的で、場合によっては全部やり直すというような羽目になります。
また、工数で見た場合、何に最も時間がかかるかといえば、コンテンツつまり中身の制作作業です。社内調整にも時間がかかるため、職場によってはそれに最も時間がかかったという場合もあるかもしれませんが、企業サイトでWeb制作自体を外注しているという場合であっても、コンテンツを制作するのはほとんどの場合、社内です。Web制作会社でも記事執筆や取材を請け負ってくれるところもありますが、消費財ではないBtoB向け製品の場合は特に用語の厳密な使い方であるとか、言い回しであるとか、業界に関わっていないと難しい部分があります。このため、チェックだけを社内でという場合も考えられますが、やはり、自社製品の営業的な側面が十分に理解していない担当者だけでは、商用のよいサイトは出来上がってきません。